key_v2

株式会社オオクシ
鈴木 美樹

株式会社オオクシ本社管理部・部長
全従業員が安心して働ける環境つくりのため、総務、経理、
広告デザインから広報にいたるまであらゆる仕事を行っている。

特定非営利活動法人 ルーム・トゥ・リード・ジャパン
松丸 佳穂

特定非営利活動法人ルーム・トゥ・リード・ジャパン事務局長
途上国に教育支援をするルーム・トゥ・リードの活動に深く共感。
日本で寄付文化を創造すべく日々奔走中。

「ルーム・トゥ・リード」とは
ルーム・トゥ・リード は、マイクロソフトの幹部社員だったジョン・ウッドにより2000年に創設された、開発途上国の子どもの人生を、読み書きの習得と男女平等の教育機会から変えていくことを目指した国際的なNGOです。
“子どもの教育が世界を変える”という信念のもと、すべての子どもが初等教育の間に読み書きと読書習慣を身につけること、女子学生が中等教育を修了することを、現地コミュニティ、パートナー組織、政府機関と協働でサポートしています。 教育は子どもたちにとって生涯の贈り物になると、私たちは信じています。

鈴木:日本だと教育の義務があって、教育を受けられる体制が整っているじゃないですか。でも途上国ではそのチャンスさえないために、字の読み書きもできない。だからこそ、まずはそこからきっかけを与えてあげて、それをどう掴んでいくかっていうのはチャンスを与えてあげないとわからないですもんね。

松丸:そうですね、わからないですね。私たちが行なっている女子教育プログラムでも進学率というのを出しているのですが、9割くらいが進学しています。ただ残念ながら、残り1割以上の女の子は途中で進学を断念しています。
理由としては、結婚の問題や勉強についていけないということ。私たちも最大限サポートはしますが、それ以上は本人の努力と意志次第です。私たちが支援している地域でも、高校を卒業するには非常に難しい試験があり、合格できないということもあります。

鈴木:日本だと様々な職業がありますが、発展途上国というのは職業というものに対してはどれくらいの幅があって、女子は自分がなりたいものになれる可能性はどれくらいあるのでしょうか?

松丸:子供達に将来なりたい職業を聞くと、大体、先生かお医者さんという回答が多いです。
なぜそうした回答が多いのかというと、自分が接したことのある職業が先生やお医者さんしかいないからなのです。
そこでルーム・トゥ・リード・ジャパンでは、まさに仕事を知るという機会を、特に女の子達に設けています。
女子教育支援のプログラムの1つとして、まず都心が怖いというイメージを脱して都心に慣れるために都心部に行くというプログラムがあります。街に行って、会社や大学を訪問する。
そうすると大学っていうものがどういうものかイメージがつきますよね。そこで、先輩に話を聞くと、大学を卒業したらガイドになりたいとか、通訳になりたいとか、いろいろな夢を語るわけです。
すると子供達は、世の中にはガイドや通訳という仕事があることに気付き、自分も大学や専門学校で勉強したいって思うようになります。
そのように、子供達にまず職業を知ってもらうというきっかけを提供しています。

鈴木:それは良い機会ですね。それなら子供達も色々な職業を知る事が出来ます。

松丸:それから、スリランカでは年に1度、1日職業について考えるワークショップであるキャリアデイを設けていて、ジャーナリストや弁護士、地元の学校の先生だけではなく大学の先生にきてもらって、自分達がしていることを子供達に話してもらっています。
例えば、子供達と同じように貧しい地域出身でありながら、現在は都心部の銀行で働いている人に話をしてもらい、子供達に「女性でもそういうことができるんだ」「勉強したらこういうことができるんだ」「自立できるんだ」ということを知ってもらえる機会になっているかと思います。
このように、“知る”ということでもの子供達の可能性の幅がとても広がります。

鈴木:ゆくゆくはその職場に就職という可能性もありますよね。

松丸:そうですね。インターンとか就職とかそういう機会もあると思います。ルーム・トゥ・リード・ジャパンの支援は高校までとなりますので、だからこそ子供達のいろいろな機会をサポートして、選択肢を提示しています。
来年はオオクシさんのところにも是非訪問させていただきたいです。必ず年に1度は実際にルーム・トゥ・リード・ジャパンのプログラムを経て、大学生もしくは会社員になった女の子に来日をしてもらって、直接お話をする機会をいただいています。
オオクシさんも機会があったら是非直接話を聞いてみてください。

鈴木:そうですね!聞きたいですね。

松丸:オオクシさんの社員の方にも、日々葛藤していただいているお仕事が実は支援につながっているということを
知ってほしいです。

鈴木:機会があったら是非お聞きしたいです!日本に来る場合は、どれくらい時間がかかるのでしょうか?

松丸:直行便があるところは早いのですが、アフリカ以外は1日あれば大丈夫です。

鈴木:ところで、今の日本だと子供でもスマホとか携帯で楽に情報を知ることができますよね。
途上国では、そういった環境は全然整っていないのでしょうか?

松丸:そうですね。まだまだ全然整ってないですね。
都心部はベトナムにしてもカンボジアにしてもスリランカにしても、とても発展しているんですけどね。

鈴木:普通にパソコンとかもあるのでしょうか?

松丸:もちろんです!ベトナムやバングラディシュだと人件費が安いので外資も入ってきていますし、それもちょっと一時期問題にはなっていましたが、高いビルもどんどん建って発展はしてきてはいます。
ただやはり、都心部と農村部の格差というのは依然大きいものがありますし、インドも発展はしていますが、デリーのど真ん中にスラム街があって、そこではまだまだ学校に行けない子供達がいますね。
さらに少し車を走らせて農村地域に行くと、やっぱりまだまだだなというのがわかります。


鈴木:全く違うのでしょうか?

松丸:全く違いますね。ルーム・トゥ・リード・ジャパンの子供達にパソコンを使って遠隔教育で支援したいと言ってくださる企業さんもいらっしゃって、とてもありがたいのですが、私たちが支援している地域では電気も安定していなかったり、先生がパソコンを使いこなせない場合があります。またパソコンが壊れたときにメンテナンスはどうするかとか、様々な課題がありますよね。
また、ルーム・トゥ・リード・ジャパンは、オオクシさんと同じように非常にデータを重視していています。
寄付金とは別に資金をいただいて、私たちのプログラムが本当に機能しているのかを、第三者機関に依頼して調査をかけています。
識字教育を導入しているルーム・トゥ・リード・ジャパンが支援している学校とそうでない学校で、子供達が1分間に読む言葉の数の多さや、実際に内容を理解しているかなどにどれほどの差があるのかを、いくつかの指標で調査しています。
スタートとなる1年生の始めはみんな同じなのですが、1年生の終わり、2年生の終わりとなると、かなりの差がついているのです。

鈴木:プラスアルファがないと信憑性がないですよね。

松丸:そうなんです。ルーム・トゥ・リード・ジャパンが集計したデータは、ホームページで寄付者の人に対しても公開しているので誰でも見ることができます。
毎年出している膨大なレポートなのでそれを見ていただくと、ルーム・トゥ・リード・ジャパンのプログラムの何が上手くいっていて何が課題なのかがわかるかと思います。。

鈴木:この間いただいた冊子を読んだときに、やっぱりすごいんだなと思いました。
弊社は社内報を2ヶ月に一回出しているんですけど…。

松丸:社内報は鈴木さんが作られるのですか?

鈴木:全員で作ります。担当者が、自分が伝えたいことをそれぞれ書いてまとめたものを、2ヶ月に一回全従業員に配っています。ルーム・トゥ・リード・ジャパンさんの冊子を読んでいて、自分たちがやっていることがこういうことにつながっているんだというのをスタッフへ発信したいなと思ったんですよ。

松丸:是非!例えば、子供に読み書きを教える識字教育の一年間でかかる費用は、5,000円なんです。
女子教育に関してはメンター役の女性のサポートも含めて、一年間で3万円かかります。
最初に5,000円・3万円と聞くと高いと思われるかもしれませんが、子供達の人生を変えていくというサポートが5,000円と3万円でできてしまうんです。

鈴木:可能性は無限大ですよね。


松丸:みなさんからいただいているご支援から、可能性がうまれているということですね。オオクシさんからは毎年多大なご支援をいただいていますが、本当に大きなインパクトを与えていただいています。ルーム・トゥ・リード・ジャパンはちょうど2000年にスタートして、創立時から昨年の15年という大きな節目までには子供達を1,000万人支援するという目標を掲げていて、その1,000万人というのは5年前倒しで達成できています。

鈴木:それはすごいですね。

松丸:今は2020年のオリンピックイヤーまでに、15,000万人の子供達を支援することを目標としています。もちろん、この1,000万人、15,000万人の子供達というのは大きな数字ですし、それに対しては誇りを持っているのですが、一方で学校に通っていても適切な読み書きができてない子供達が実は2億5,000万人いるといわれています。
この2億5,000万人と15,000万人ではまだまだ差が大きく、もっと頑張らなきゃいけないというのは共通認識としてあります。

鈴木:その数が増えて差がなくなるのは最終的な目標ですよね。

オオクシの取り組み

当社では、途上国(ネパール、カンボジア、インド、スリランカ、ラオス、ベトナム、南アフリカ、ザンビア)の子供の学習環境を整えるために、
図書館を開設するお手伝い、女子教育プログラムなど教育支援をしています。
「ルーム・トゥ・リード」を通じて、当社全体の年間総来店客数×1円と当社スタッフの寄付をあわせて年間4,000ドルを寄付させていただいております。